☆いい女☆で行こう!

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メリークリスマス
リークリスマス!!
さっき近くのケーキ屋に行ったのだが、生産が追いつかないのだろう、いつものパティシエさんが(諸事情あって彼のことは「ペンペン」と呼ぶ)、調理場に入ったきりゾーン状態で、生命の燃焼を見せつけていた。
ペンペンは、きわめて静かでシャイでおだやかなお人柄だが、いつ見ても朝早くから調理場に入っていて、手を抜くということを知らないのだろう、いつも全力で、情熱的にケーキを作っている、それでクリスマスになっても手抜きをしないものだから、生産が追いつくわけがないのだ、夕刻になってもゾロゾロ客が来て「4号で」「5号で」と次々に容赦のない注文をブッ込んでいた。
とっくに引退した先代の爺さんも、調理場に引っ張り出されていて、爺さんはフラッフラになりながら、調理台に手を突いて伊右衛門のペットボトルをラッパ飲みしていた、ものすごくゆっくりの動作で……爺さん大丈夫かね(ペンペンはもうケーキだけを作るゾーンに突入していて、時計が本日の0時を指すまで、おそらく他の何も受け付けないだろう)。

爺さんが「伊右衛門」を死にそうに飲んでいるのを見て、「クリスマスっていいなあ」と思った、人類史上、何があってもクリスマスというのは存続していくべきだろう。
人が頑張るというとき、ついにその理由はないのだ、まったく理由なしに人は「頑張る」というゾーンに突入するのだ、それが何のためだったのかというようなことは、終わった後になってからじっくり考えたらいい。
爺さんは冷蔵庫の戸を引くだけで身体のバランスを崩すヨレヨレっぷり、一方ペンペンはもう阿修羅像みたいになっているからどうしようもない、「こりゃメリークリスマスだな」と心底思った、買って帰ったナポレオンパイはいつもより輪を掛けておいしかった(たぶん異様な魂魄が封入されているのだ)。
爺さんはヨレヨレになりながら、しかし引退したとはいっても元はド本職、何をどうしたらいいか作業は脳にも身体にも入っているらしく、ケーキづくりだけは進行していた、僕はこの世界を底抜けにうつくしいものだと思っている、たまにそれで叫びたくなるときがある。

メリークリスマス!!!

そのケーキ屋は、オペラも置いてある正統のパティスリーで、中目黒の商店街奥にありながら、価格は都内で屈指の安さなのだが、大丈夫なのかね、近隣の人も「体力的に大丈夫?」としきりに心配している、何によって機能しているかと問われたらもう「良心だろ」としか言いようがない、「もしくはわれわれの知らない、良心以上の何かだ」。
この街はいろんな芸能人が住んでいて、たまに意味不明のフェラーリも走っているから、少なからぬ闇も感じるところがあるのだが、だからといって何だ、ペンペンがいるかぎりこの街は世界で最高の街のひとつだ。
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