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ゲジゲジ虫身分再興3(呪いでしか動かない)
回、ワークショップの後半、というかラスト近辺でわかったことなのだが、けっきょくノンフィクションというのは呪いでしか動かないのだ/恣意的に呪いがあるのではなく、単にノンフィクションにおける日常の道具として呪いがある。
誰も呪いがしたいわけではなくて、ノンフィクション上では、人は呪いでしか動かないので、それ以外にどうしようもないということなのだ、ガソリン車をガソリンで動かすのは「しょーがないだろ」というのと同じレベルのことだ、その意味で呪いはごく日常的なエネルギー源だとみなしてかまわない/電力を入れないではPCが「動くわけないでしょ」というのと同じに、ノンフィクションも「呪わないでは動くわけないでしょ」という感じだ。
何もむつかしいことではなくて、たとえばノンフィクション上においては、人は「負け組」「カス」「社会人としての義務」「自己実現」というような言語で呪いをかけないと、「毎朝起きて動かないじゃん」ということだ、これらはノンフィクションの「言語」であって、厳密には「言葉」ではない。
ノンフィクションが「呪い」でしか動かないのに対照して、フィクションは「物語」でしか動かない、そしてフィクションの動力たる「物語」を構成するのが、「言葉」(非言語の言葉も含めて)ということになる、だからノンフィクションとフィクションは、表面上はとても似ている(同一に見える)のに、内部の構造は逆というこになる/ノンフィクションは言語が血に入り「呪い」となることのみで人は動き、フィクションは言葉が肉に宿り「物語」となることのみで人は動く。

ワークショップ(みたいなこと)をやっていると、すごくわかりやすいのだが、物事の「稽古」というのは、基本的にフィクションになる、なぜなら客のいない舞台で芝居の稽古をしたり、真剣でない木刀で剣術の稽古をしたり、敵でもない的に矢を射る稽古をしたりするからだ、稽古というのは実戦を「模擬」に抽出して稽古しているので、必然的にフィクションになる。
だから、そもそもフィクションがわからない人は、「稽古」ということそれ自体が不可能になる、たとえばフィクションの感覚がない人にとっては、弓道の射込みは「稽古」ではなく「的当てリアルゲーム」になるわけだ、まあスポーツというのはそういう方向のリアリティのものではある/今さら竹刀剣道が「本来は真剣合戦の模擬」などと言い出すスポーツマンはいないだろう、誰も日本刀の達人になりたいわけではなくスポーツで優勝したいから取り組んでいるのであって、それは今やスポーツ側の尊厳に取り込まれていると見ていい。
ノンフィクションというのは、本当に呪いでしか動かないのだ、そのことが今回で確定的にわかった、「呪い」のギリギリまでやってみたが、やはりノンフィクションは割り切ってきっちり言語を血に入れる「呪い」でしか動かない、そして僕には「呪い」はやっぱりアホの所業にしか見えないので、けっきょく呪いはやらないんだなあということを僕自身のこととして理解できた。
このごろはよく、ブラック企業の労役で、耐えかねて自殺する人などが出るが、そのことに「死ぬぐらいなら辞職すればいいのに」と考えるのはあくまで他人事だからであって、自殺する人はブラック企業で洗脳されたのではなくて「呪い」を掛けられたのだ、風邪で高熱を出しても出勤するという物語があったのではなく、どれだけ高熱でも欠勤したら「仕事を舐めてる」「人間のクズ」だという呪いを掛けられたのだ、それで気の毒なことに、「人間のクズ」になりたくなくて、辞職せずに自殺することを選んでしまう、自殺した場合は辞職はしていないので、「人間のクズ」にはならなくてすむ。

物語を破壊するときに、わたしは動ける。

呪いというのも、いよいよ不思議なもので、本人の意志とは何の関係もなく、まるでウイルスのように体内に棲みついている、ノンフィクションの呪いというのは、物語を破壊するのに「とっておき」の瞬間、大活躍するものだ、まさに「大活躍」、僕はそうしたものを何度か見てきた覚えがある/「物語」の一番いいときにそれを破壊するという、一種の使命を帯びているというのが「呪い」だ、この使命には逆らえない。
近頃は、「ものすごい顔」をして歩いている人が少なくないが、ものすごい顔をしているのは、やはり内部的にものすごいことになっているからだ、ノンフィクションは物語を破壊せねばならず、その使命の瞬間に向かってものすごい顔を続けている/誰もものすごい顔をしたくてしているのではないし、ものすごい顔をやめたいと望んでも体内に棲みついているそれをやめることは誰もできない、残念なことではあるが、まあいいかげん慣れてしまうというのもある。
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