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WS報告064(1)/小さなフィクションに大きな秘密

えてイージーに言うと、「フィクション魂」をやっているにすぎない。
フィクションというのは、ご存じのとおりフィクションだから、そのフィクションを「信じる」ということしか方法はない、フィクションはフィクションと宣言されているのだから、それをノンフィクション的に思い込む必要はないはずだ。
にもかかわらず、この単純なことが、やってみるとテンヤワンヤ、脳みそも意識も気持ちも情動も挙動も、てんでバラバラ、自分でわけがわからなくなるということが発見される。
金曜日はひさしぶりに、シンプルな小劇場、「つまづく人」をやった、フィクションとしてそれを上演するという、ただそれだけのことだ、ただそれだけのことなのに、なぜか人はただならぬ心身の混乱を覚える、まずはそのことを発見する、自分で宣言した小劇場の題目さえ「信じる」ということが成り立たないことに気づくのがスタートだ。

直観的に、「キミにはフィクション魂はあるか!」と訊けば、大半の人はなんとなくノリで、「あります!」と答えるだろう/「ありません!」と答える人は直観的に少ない。
フィクション魂はあると答えるので、「よし、じゃあやってみろ!」と、一番カンタンなことをやらせる、「つまづく人」でもいいし、「向かい風が強い」でもいい、それをやらせてみると、実際には自分の意識にも全身にも、すさまじく放置されたままのノンフィクション依存がこびりついていることが発見される/そりゃそうだ、何十年も放置してきたし、それをどう調えるのかなんてこれまでに一度も聞いたことがないのだから。
「向かい風が強い」といっても、それはフィクションのことであって、スタジオ内に向かい風は吹いていない、快適なエアコンの風しか吹いていない、だから必死で「向かい風が強い」という状態を空想して、そう思い込もうとし、全力でその「ふり」をする、つまりノンフィクションの方法でねじ伏せて、信じてもいないフィクションを言い張ろうとする。
その結果、「向かい風が強い」というフィクションをやるだけなのに、やたら必死でマジで「シリアス」な状態が生じてくる、これは馬鹿馬鹿しいことだがそうなるのだ、一歩引き下がれば「こんな小さいフィクションにそんな大マジになる必要はまったくないだろ」ということは明らかなのに、自分がそれをしようとすると大マジの大シリアスの大感情的になる、するとそこには「向かい風が強い」なんて空間は見当たらず、「何か必死でやろうとしていて、独りよがりで目も当てられない人」だけが出現する、「 "向かい風が強い" だけでっせ」と言われたら、そのとおりだとわかるのだが、全身も意識も大暴れして処理の仕方がまったくわからない、そして何か絶望的に「死にたい」という愚痴まで湧いてくるのだった/このアプローチで正しい、それは小さなフィクションの向こうにも大きな秘密が隠されているからだ。

ノンフィクション上、膨大なことを「思わされて」きたので、もう小さなフィクションさえ「信じる」ことができない。

ノンフィクション上、膨大なことを「思わされて」生きるということ、これが生身と時間(および重力)の性質だ、生身には「実感」という機能があり、この実感の蓄積が時間経過と比例して増大していくので、われわれはただ「離れていく」、われわれにとって何もしていない時間というものはありえず、時間が経過する以上は必ず「離れていく」のだ/「離れていく」ほど、ますます手がかりは遠ざかってしまうので、なるべく手がかりに触れられるうちに、このナゾを解きなさいということ、時間と重力落下から脱するためのナゾ解きだ。
人は時間の経過によって老人になるのではない、老化は「離れていく」ことによって起こっている、どんな老人も晩年には「人生とは○○である」という確信を持つようになるが、この確信を得たときがすなわち、すべての手がかりが途絶えて、フィクションには接続不可能になった状態だ、老人はそうして生身から確信にたどり着き、本当に得たのは確信ではなく「結論、もう何も信じるものはない」という状態だということ、そしてすべての実感を無に帰す死がやってくるので、最期に無を確信する、つまり最期にちゃんと神仏のすべてを否定するように生きものは作られている/「向かい風の強い世界さえ無かった」ということだが、これは魂が救われている若い人から見ると「んなアホな」の一撃で粉砕できる、そりゃ冷静に考えりゃ、向かい風の強い世界はいつも春先に現れているっての。

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